なんだか憎めない『Lilac(ライラック)の夢路 -ドロイゼン家の誇り-/ジュエル・ド・パリ!!』 -パリの宝石たち-』

夜眠れなくって、今年は感想を書く練習をしようと思っていたことを思いだして深夜テンションでばーっと書いたから誤字だらけかもしれない。

https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2023/lilacnoyumeji/index.html



 

普段は東京組ですが、今回はふと遠出したくなったから休暇に合わせてチケットを探して宝塚大劇場で見てきました。

だから、先日の大千秋楽までの間流れてくる感想を、今回は珍しく見たことがある状態で眺めていたんですが、ライラック叩かれすぎじゃない?

 

素敵なところもいっぱいあるのに、そういう感想は目立たなくて。私もライラックの旅路見た直後に「私好みではなかった」ってツイートしたけど、でも魅力的なところも勿論あって、ある意味宝塚らしいお話だなと思った。

ライラックって確かに粗はあるし、not for me だけど、でもなんだか過剰に叩かれてると庇いたくなる愛嬌がある。好みじゃないのに。判官贔屓かもしれないけど。

と、思っているのでこれはそういう記事です。

 

だからこの記事ではライラックの好きなところをまずあげます。

・宝塚ならではのトンチキ

 三宅さんのこのツッコミがとても的確なんですが、創業者の生誕130周年だから鉄道作る話やろ!ってなるの面白くないですか?

 

 私は関西に住んだことがないので、宝塚歌劇団の母体が阪急であることは普段そんなに意識していません。ただやっぱりたまに鉄道会社、というか昔ながらの日系企業らしい慣習や価値観が見えて、その時々しれっと阪急が主張してくる感じが面白いな〜と思ってます。それが今回はがっつり阪急主張してきた、しっかり宝塚ナイズドした上で!ってところがもうちょっとツボでした。

 

 

・当て書きが(おそらく)ぴったり

 宝塚の当て書き文化が私は大好きなんですが、

 和希そらさんの軍人、朝美さんの屈折したエリート正に「こんな〇〇が見たい!」そのものだなと思った。

私はあまり雪組の方々それぞれの性格は知らないけれど、それでも合っていると感じたんだから精度が高いんじゃないだろうか。

雪組ファンの方から見たらそんなことなかったらすみません…!)

演者さんの人となりを知っていればもっと楽しめたんだろうな。

 

・衣装が全部可愛い

 時代考証や役作り的に正しいかはともかく、どのお衣装も華やかで可愛らしくて豪華で、宝塚を見にきたな〜って気持ちになる。いつか謝先生のショーが見てみたい。

 

・演出が面白い

 正直、いまどこにいる設定なんだろう?と思う場面はそこそこありましたが、それでも光や階段を使った演出は素敵。

 

ただやっぱり本題以外のテーマ(女性の社会進出、貧困、失職者と移民差別)を詰め込みすぎだし、台詞も「え、どういうこと?」と耳だけでは理解しにくい部分も沢山あって、批判があがるのもわかる。

それに、宝塚って初めて見に来る人、演者の顔と名前が一致していない人、連れて来られた人も沢山いるわけで、そういう人にも楽しんでもらえるお話であって欲しいなと思います。

今回のお話は特定の役者のファンでない方には退屈な部分やわかりにくい部分も多々あったはず。(実際観劇した会は貸切だったため、連れて来られた人が多く、途中うとうとしてる方を複数見かけた。)

 

あと個人的に合わなかったと思う部分は以下。

・そもそもあの時代のドイツ史への興味が薄い

・わかりやすくお説教くさいお話が苦手

・演者の方々のパーソナリティがわからずに当て書きを楽しみきれなかった

 

脚本に関する指摘は最もだし、つまらなかったという感想が出るのも理解する。だけど完全に悪いことばっかりじゃなかったし、普段は批判したくても周りを見て黙ってしまったり、いいことしか言わない方も、批判していい空気ができたら遠慮なく批判するのインターネット?Twitterの悪いところだなと思う。

私もかなり人の感想に流されやすい部分があるし、感想を述べるのはとても苦手だから自省も込めてだけど。

 

ジュエルドパリはあやちゃんが超素敵でした。

夢白あやさん、可愛いのに気さくで、舞台に立つとかっこよくてサービス精神旺盛で元気いっぱいで好きになってしまう。

「ダイヤモンドは女の子の友達」、強くてかっこよくて彼女にぴったり。

原曲は『紳士は金髪がお好き』というマリリンモンロー主演の映画主題歌らしく、知人は「女の悲哀がつまった曲」って言っていたけど、私は強くて逞しい自分の足で立つ歌だと思っています。

私もいっぱい稼いで、そのうちに自分のお金でダイヤを買いたいな!